翻訳の種類
翻訳と聞くと、小説などの出版物の翻訳を思い浮かべますが、実際にはそれだけではありません。
翻訳の種類は、大きく分けると3つに分けることが出来ます。
まずは、出版翻訳といわれるものです。
出版翻訳とは、いわゆる翻訳と耳にするとすぐに思い浮かべる翻訳のことで、海外で出版された書籍を日本語に翻訳することをいいます。
さらにいうなら、出版物の中でも小説や物語などのように、文芸作品や娯楽作品を翻訳する場合と、それ以外の翻訳に分けることが出来ます。
文芸作品の翻訳を、特に文芸翻訳と呼ぶこともあります。
出版翻訳が、翻訳と聞くとすぐにイメージされるものになっている理由は、小説などの翻訳を行った際には「訳○○○○」というように、翻訳者の名前が出るからでしょう。
そのため、翻訳家を目指している方々の多くは、この出版翻訳、特に文芸翻訳をしてみたいと希望している方が大勢います。
そしてもうひとつの翻訳の種類が、メディア翻訳です。
これは、文字通りメディアに関する翻訳のことをいい、放送翻訳、映像翻訳といわれることもあります。
いってみれば、出版翻訳もメディア翻訳の一部分ということも出来るでしょう。
そしてメディア翻訳の最たるものといえば、映画の字幕翻訳や吹き替え翻訳です。
この映画の字幕翻訳や吹き替え翻訳は、読み手に与える影響も大きく、自分の訳す能力も非常に問われ、しかも翻訳者の名前も大々的に取り上げられるため、あこがれる翻訳家は大勢います。
しかし現実的には、映画翻訳を任される翻訳家というのはごく一部に限られていて、なかなか仕事をすることができないという状況です。
そのため、そのほかの雑誌や音楽の歌詞、インターネット上のサイトなどといったメディアの翻訳をしているという方のほうが大勢いらっしゃいます。
そしてもうひとつ、大きな翻訳の分野が実務翻訳です。
実務翻訳とは、非常に多岐にわたる分野の仕事があるため、一口で説明をすることが出来ません。
いってみれば、出版翻訳でもメディア翻訳でもない翻訳といえるでしょうか。
実務翻訳では、企業や行政間でやり取りされる、ありとあらゆる文章を翻訳することすべてをさしています。
そのため、産業翻訳やビジネス翻訳といわれることもあります。
例を挙げるなら、契約書や製品カタログ、取扱説明書、技術論文、細かいところでいえば日々のメールのやり取りを翻訳することも、実務翻訳のひとつです。
そして実部翻訳の特徴としては、外国語を日本語に翻訳するだけでなく、日本語を外国語に翻訳することも多いということがあります。
IT翻訳とは
さらに業界や分野によって仕事が大きく変わるので、実務翻訳は専門分野に分かれてきています。
例えば、IT翻訳や医療翻訳、金融翻訳、特許翻訳、契約書翻訳などがあります。
IT翻訳とは、実務翻訳の中でも仕事量の多い翻訳で、情報通信分野に関する翻訳作業を指しています。
主な仕事は、マニュアルといわれる取扱説明書の翻訳になります。
他にも技術書やビジネス書を翻訳したり、他外国向けに作られた製品の言語を日本向けに翻訳しなおしたりすることもあります。
ちなみに、他外国向けに作られた製品の言語を日本向けに翻訳することを、ローカライズと呼びます。
医療翻訳は、不況でも仕事のある、安定した実務翻訳の分野のひとつです。
医療翻訳で難しいのは、医療の専門知識や、医学全体に対する一定の知識が求められることです。
また医療独特の表現もありますので、その言い回し方も難しいことのひとつです。
そして金融翻訳では、外資系の証券会社が投資家向けに出しているレポートの翻訳が最も多くある仕事になっています。
金融翻訳は、主に金融にかかわる文章を、一般顧客向けに出すために翻訳するというのが主だったものになっています。