言語
翻訳をする上で気になることに、どんな言語を日本語に翻訳し、また日本語をどんな言語に翻訳することが最も多いのかということがあります。
翻訳をする上で、最も需要も供給もあるのは、何といっても英語です。
これは、絶対に変わることはないでしょう。
またあえて言わなくても、日常的に生活をしていれば英語を目にする機会が非常に多いということは、自然に感じていることだと思います。
これは、出版翻訳、メディア翻訳、実務翻訳のすべての翻訳の分野に通じていることです。
やはり英語は、世界中で共通言語のように使われ、使用人口も世界で最も多い言語となっていますから、それだけ翻訳においても需要供給が多いということになります。
翻訳で扱う言語のうち、約7割は、英語を日本語に翻訳したり、日本語を英語に翻訳したりする、英語関連の翻訳といわれています。
では他にも多い翻訳で扱う言語というと、どんな言語があるのでしょうか。
近年まず挙げられる言語として、中国語や韓国語といったアジア圏の言語があります。
アジアの4大言語というと、中国語繁体字(台湾や香港、マカオで使用されている)、中国語簡体字(中国全土、シンガポールなど)、日本語、韓国語といわれており、これはCCJKとも呼ばれています。
中でも特に、中国は経済発展によって、韓国は映画やドラマといった文化の交流という点で、翻訳への需要が増加してきています。
ただし中国語や韓国語の翻訳においては、中国や韓国の国内に優秀な日本語学習者が多数いるという現状もあります。
人件費が、日本人に発注するよりも少なくてすむということがあり、実際に日本人翻訳家に中国語や韓国語の翻訳の機会があるということは、苦戦を余儀なくされているという状況です。
特に韓国語では、韓国に翻訳できる能力を持った人材が多くいることと、日本人翻訳家でも単価が低いということがあり、競争が激しくなっている言語です。
ただ、翻訳家として人気のあるメディア翻訳の中でも映画翻訳という分野では、これから需要が増す可能性が高いため、メディア翻訳にかかわることができるという意味では、注目すべき言語であるということは間違いなさそうです。
他にもアジア圏の言語としては、ベトナム語やタイ語、インドネシア語、フィリピン語などがありますが、たいていの場合は英語で十分ということが多いため、特に専門的な言語を必要とされる翻訳の案件は数が少ない状況です。
翻訳として面白い言語
翻訳として面白いと思われているものとしては、インドのタミル語などがあります。
需要は少ないのですが、インドの映画文化の発展などを考えると、これから翻訳の需要が増えていってもいいのではないかと思われている言語です。
その他、ヨーロッパ地域の言語としては、ドイツ語やスペイン語、ポルトガル語、フランス語、イタリア語などが需要のある言語です。
しかし、ヨーロッパでは英語がビジネス的には多く使用されているため、あえてその国独自の言語を翻訳するという機会はあまりありません。
例えば、医療翻訳ではドイツ語が多少使われることがあるというくらいでしょうか。
ただし、ロシア語のような東欧諸国の言語や、フィンランド語などの北欧諸国の言語には、英語もさほど浸透しきっていないため、翻訳の需要が根強くあります。
他には、実務翻訳では、エネルギー関連と関係が深いアラビア語やロシア語、使用する人口が多いブラジルのポルトガル語も、需要としては少なくありません。
これらの言語は、授業が減少していくということが考えにくい言語ですので、翻訳の仕事としては比較的安定して仕事が出来る言語といえるでしょう。