翻訳家

翻訳を職業としている方の仕事とは、文字通りある言語の言葉を別の言語、日本の場合は特に日本語に置き換えて、読み手が読めるようにするというのが仕事です。

そういうと一見簡単そうに見えますが、プロの翻訳家になったとしても、それだけで生活が出来るようになるためには、数年の年月とその間の勉強を必要とします。

まず、翻訳家の仕事の請け方ですが、主な翻訳の仕事は翻訳家個人が、直接依頼主からの発注を受けるという形が一般的です。

特に出版翻訳においては、この方法が普通となっています。

しかし翻訳家になったばかりの方にとっては、個人で仕事を待っていても来るはずがないのはもちろん、企業や役所などに翻訳家ですと営業しても、仕事が来ることはほとんどありません。

それは、その翻訳家がどの程度の仕事が出来るかわからないのに、仕事を依頼することは出来ないからです。

そのため新人の翻訳家は、まずは翻訳会社などのエージェンシーに登録することをお勧めします。

また翻訳会社に登録することは、一般的な方法でもあります。

翻訳の種類によっては、翻訳会社などのエージェンシーに登録するだけでなく、人材派遣会社にも登録しておくと、翻訳の仕事を集めやすくなります。

またひとつのエージェンシーや人材派遣会社だけでなく、複数の翻訳会社や人材派遣会社に登録しておく方が、仕事をもらえる可能性が広がります。

場合によっては、エージェンシーや人材派遣会社では、得意分野や不得意分野を問われるかもしれません。

もし自分の翻訳家としての種類に得意不得意がはっきりしているなら、得意分野を前面に打ち出すとよいでしょう。

しかし、まだ新人で得意や不得意がはっきりしていなくて、専門的な知識も非常に深いとは言いがたい場合には、一般的な仕事を斡旋してくれるエージェンシーに登録するところから始めるのもひとつの方法です。

いくつも応募したりして、自分にあった会社を見つけることが、仕事を獲得し、しかも継続していけるひとつの近道にもなります。

なお、翻訳会社などのエージェンシーに登録する際や人材派遣会社に登録する際には、トライアルを受ける必要があることがほとんどです。

ある程度翻訳会社に登録し、仕事をこなし、翻訳家として得意分野もはっきりして自信もついてきたら、個人で発注もとと直接契約をするようになるとよいでしょう。

今までの仕事の中から、人脈もある程度生まれてきているかもしれません。

本当に実力があり、信頼を置ける翻訳家なら、発注もとから自然と仕事が入ってくるようになります。

それほどのレベルにいけるまではなかなか大変ですが、そこまでくれば翻訳家としても一本立ちといえるでしょう。

また、翻訳家の仕事場所ですが、翻訳家の仕事はオフィスを特に必要とせず、自宅でできるということもあるので、自宅をそのまま仕事場としている翻訳家の方も大勢いらっしゃいます。

ただし、実務翻訳やメディア翻訳の仕事内容によっては、会社内で働くことがあるかもしれません。

翻訳家に求められるもの

翻訳家は業界知識だけでなく、幅広い一般常識や知識が求められますので、積極的に外部へ出かけて行き、経験や知識を増やすことは重要と思われます。

そして気になるのが、翻訳家の年収です。

そもそも翻訳家の仕事だけで生活をしていけるようになるためには、数年の年月とプロとしての自覚、さらには専門知識や幅広い一般の世の中への知識、たえまない研究心、翻訳家としてのセンスなどが必要となります。

それらを積み重ねていった結果、翻訳家として生活が出来るほどの年収となれるという道です。

そのため、一口に翻訳家の年収とはいっても、非常に偏りがあります。

低い方では、年収で数十万円しか稼げないという方もいらっしゃれば、高い方では、サラリーマンと同等、もしくはそれ以上の年収を稼げるという方もいます。

基本的に翻訳家の報酬は、需要や翻訳家の希少度が関係します。

そのため、実務翻訳においては、英語は非常に需要がありますが、同時に翻訳家も多いので、競争が激しく、実力がないと高い収入は望めません。

一方、珍しい言語を極めていって、その言語での独占状態になってしまえば、高い収入を望めるようにもなるという場合もあります。

出版翻訳の場合は、翻訳した本の売り上げのうち、本の定価×印税率(6~8%)×印刷部数で決定されます。

そのため、翻訳した本が多く売れれば、翻訳家にも多数の年収が入り、翻訳した本が売れなければ、ほとんど収入がないという状況になります。